職員ポータルシステムの現状分析を可視化し、改善をすることにより、快適なシステム環境を継続

佐賀県庁は、4,200名が利用する職員ポータルシステムにおいてWebアプリケーションパフォーマンスマネージメントシステムのJENNIFERを、2009年4月導入した。システムの負荷状態をリアルタイムに確認し、処理に時間を費やすプログラムを特定後、改善をすることにより快適なシステム環境を継続している。

課題

● システム運用を外部へ委託せず、県庁内で現状分析し改善策を判断したい。
● システム遅延原因となるアプリケーションを特定したい。

効果

● ボトルネック特定でレスポンス改善とコスト最適化
● 性能障害の迅速な対応および事前対策可能
● 過去のモニタリング解析で分析工数大幅削減

レスポンスに影響をしている処理やプログラムをピンポイントで特定

九州地方の西北部に位置する県である佐賀県は、日本海と有明海の二つの海に接し、県西部には陶磁器産地として古くから有名な唐津・伊万里・有田などがある。

佐賀県庁は厳しい行財政環境の中で、多様化・高度化している県民の方のニーズ・食の安全などの新たな行政課題に対応し、県民の方の満足度を高めることができるよう時代に合った新しい佐賀県庁づくり「県庁改進」に取り組んでいる。
 
佐賀県庁の職員4,200名は毎朝8:30に出勤し、社内イントラにアクセスし業務を開始する。その際に職員ポータルシステムへの一斉アクセスが集中するため、このピークの時間帯はシステムのパフォーマンスが遅くなり、朝の8:30過ぎには業務に支障がでるような事態に陥った。運用やシステム改修を依頼しているSIへ相談したところ、サーバ台数等のハードウェア資源の不足により処理速度が大幅に低下していると推測をされた。そこで現状分析をするために、JENNIFERを導入した。

導入後の数日間をモニタリングすることで、レスポンスに影響している処理やプログラムを特定することができた。その問題点とは、朝の庁内イントラに一斉にログインするピーク時間帯には、職員ポータルへのログイン処理とグループウェア機能(メール、掲示板閲覧等)の処理が重なり、その結果、DBサーバの処理速度が大幅に低下しているため、APサーバの処理速度にも影響を及ぼしている状況であった。

この状況に対し、JENNIFERのモニタリング結果から処理に時間がかかっているプログラムやSQLクエリーを特定し、ボトルネックに起因するプログラムに関する情報を運用者へ提供し、処理の見直しやプログラム改修を依頼した。この結果、JENNIFERにより特定された問題箇所の改修やそれに付随するDBのチューニングを何回か繰り返し実施したところ、問題解決となった。

またリアルタイムで直感的に把握できるJENNIFER統合ダッシュボードを見ることにより、パフォーマンスが出ていない原因を特定し、対応策を早急に判断できた。

(佐賀県庁 統括本部 情報・業務改革課 システム担当 松永 祥和氏)

運用しているシステムの状態が、リアルタイムで把握

ITサービスにおける問題点や障害時は、SIへ対応依頼をしてきていたが、現在の職員ポータルシステムの性能状況とアプリケーション観点での性能障害対応および分析能力強化を、県庁内 統括本部で対応していくことを目指したことが導入の経緯である。

まず最初に現状分析をすることが急務であったが、サイト遅延や障害が発生した場合において、アプリケーション、Webアプリケーションサーバ、データベース、トランザクションなどと関連するシステムの中で障害の原因を探すのは困難であった。

過去、モニタリングツールを比較検討したが、既存のシステム管理ソリューションは、CPU、メモリ、ディスク使用量のみを監視し、システム全体のパフォーマンスを視覚的に監視できる製品は少なかった。

そこで、アプリケーションパフォーマンス管理(APM)製品のJENNIFERの存在を知りテスト導入後に1か月程度利用し、ツールの有用性が有る
と判断したので導入を決定した。選定理由は、システムの負荷状態をリアルタイムに確認できるという点と問題箇所となるプログラムを特定できる点である。

リアルタイムモニタリングをしながら、アプリケーション内部の性能ボトルネックを把握できる唯一の製品がJENNIFERであった。

全てのトランザクション応答時間をグラフ表示(X-View)で見ることでシステム性能状況を直感的に判断可能

リアルタイム総合性能モニタリング画面は、ひとつの画面でシステム全体の状況を管理出来るので、毎朝定例的に、情報・業務改革課のシス
テム担当4名全員でこの画面を見ている。障害の際などは、X-Viewレポートを元に分析をおこなう。また、今後はリアルタイム総合性能モニタリング画面を監視用の大画面でモニタリング画面として表示させることも検討している。

今後、新しい職員ポータルシステムや文書管理・決裁システム等の刷新を予定している中で、この新システムについてもリアルタイムWeb性
能モニタリングJENNIFERを利用する予定である。


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